スペースX!史上最大IPOに応募した理由と企業分析~月を見るたび思い出せ~

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ついにスペースXのIPOに申し込んだ。 ついにスペースXのIPO申し込みが始まった。想定価格は1株135ドル。現在の為替レートで計算すると、10株単位での申し込みになるため、おおよそ20万円前後の投資になる。
※筆者はガンダムXが好きなのですが、本文はSPACEXの記事となります(笑)
人によっては「たった10株?」と思うかもしれない。しかし私は迷わず申し込んだ。 理由はシンプルだ。宇宙関連産業はこれから数十年単位で拡大する可能性が高いと考えているからだ。 もちろん短期的に株価がどうなるかは分からない。それでも、宇宙という巨大な市場に参加できるチケットだと思えば、20万円は十分に出せる金額だと判断した。 実は私はキオクシアのIPOにも参加し、その後大きな利益を得ることができた。だからといって今回も成功する保証はまったくないが、自分が将来性を感じる企業には積極的に挑戦していきたいと思っている。

スペースXとはどんな会社なのか?

スペースXはイーロン・マスク氏が設立した民間宇宙企業である。主な事業は以下のとおり。
  • ロケット打ち上げ事業(Falcon 9、Starship)
  • 衛星通信サービス「Starlink」
  • 宇宙輸送サービス
  • 月・火星探査関連事業
特に注目されているのがStarlinkだ。これまでインターネット回線が利用しにくかった地域でも、人工衛星を利用して高速通信を提供できる。災害時や戦争地域でも利用できることから、すでに世界中で利用者が増えており、2026年Q1時点で契約数は1,030万人を突破している。 また、ロケットの再利用技術を実用化したことで、宇宙開発コストを大幅に引き下げたことも大きな強みだ。現在の宇宙ビジネスにおいて、スペースXは間違いなく中心的な存在といえる。
未来への搭乗券(スペースX株)のイメージ

【緻密に紐解く財務】国から依頼されてロケットを飛ばしているのに、なぜ赤字?

ここで、今回初公開されたスペースXの最新の財務データ(S-1目論見書)をかなり深掘りしてみたい。実はここに、投資家として見逃せない驚きの事実が隠されている。 スペースXはNASA(米国航空宇宙局)や米国防総省から次々と依頼を受け、毎月のようにロケットをバンバン飛ばしている。売上高は急成長しており、2025年通期の売上高は前年比+33%の187億ドル(約2兆9,000億円)に達した。 それなのに、会社の2025年最終損益は「49.3億ドル(約7,800億円)の巨額の赤字」なのだ。 「本業のロケット開発にお金がかかりすぎているのでは?」と思うかもしれない。しかし、セグメント別の内訳を見ると、本当の理由は全く別にあることがわかる。

📊 判明した3つのセグメントの実態(2025年通期)

  • 1. Starlink(衛星通信)🌟【超優良キャッシュカウ】
    ・売上高:114億ドル(全体の約61%)
    ・営業損益:44.2億ドルの黒字
    ・月額の顧客単価は99ドルから66ドルへ下がったものの、契約数が爆発的に伸びたことで、利益率が極めて高い最強の現金製造機になっている。
  • 2. 宇宙打ち上げ🚀【圧倒的シェアだが投資先行】
    ・売上高:約41億ドル
    ・営業損益:6.57億ドルの赤字
    ・コスト削減は進んでいるものの、次世代大型ロケット「Starship」の開発や打ち上げ実験のインフラ投資が重く、足元はまだ赤字。
  • 3. xAI(人工知能)🤖【赤字の主因であり、本命】
    ・売上高:32億ドル
    ・営業損益:63.5億ドルの巨額赤字
そう、私たちがスペースXに投資するお金の本当の使い道は、「ロケット」ではなく「AI投資」なのだ。 イーロン・マスク氏は2026年2月、自身のAI企業(xAI)をスペースXに正式に合併させた。そして、Starlinkが稼ぎ出した莫大な黒字キャッシュや、今回のIPOで集める資金を、宇宙ではなくAIのデータセンターや巨大スーパーコンピューター(Colossusなど)の整備へ、年間127億ドルもの設備投資として注ぎ込んでいる。 地上のデータセンターは現在、深刻な電力不足に陥っている。しかしイーロンが見据えているのは、太陽光が無料で使い放題の宇宙空間にAIサーバーを並べる「宇宙データセンター構想」というとんでもない未来だ。 すでに目論見書では、AI大手のAnthropicがスペースXのデータセンター利用料として月12.5億ドルを支払う契約を結んでいることも判明している。さらにGoogleとも月9.2億ドルの契約を結ぶなど、BtoBのAIインフラビジネスとしての形はすでに回り始めている。 つまり、スペースXへの投資は、単なる「ロケットの応援」ではない。
「圧倒的な宇宙インフラ(ロケットと通信網)を物理적基盤にした、イーロン・マスクの次世代AIビジネス」に賭ける投資なのだ。本業が国の仕事で回っていても、それを遥かに上回るスピードでAIに先行投資しているからこその「攻めの赤字」。この驚異的なスケールの赤字の理由にワクワクできるかどうかが、この株を買うかどうかの分かれ道だと思う。

ここが一番重要:このIPOは「イーロンの現金化」ではない

IPO(新規上場)を検討するとき、私が必ずチェックするのが「新株発行(公募増資)」なのか「既存株の売り出し」なのかという点だ。 もし既存株の売り出しなら、集まったお金は創業者や初期の投資家の懐に入り、彼らの「出口(現金化)」に使われることになる。スペースXに関しても、発表前は「イーロン・マスクが他社(XやxAIなど)の資金作りのために、スペースXの株を売って自分の財布を潤すのではないか?」という懸念の声が市場から上がっていた。 しかし、開示された目論見書を見て私は安心した。
今回のIPOは、既存株の売り出しを一切含まない「100%新株発行(オール・プライマリー)」なのだ。 つまり、投資家が支払うお金はイーロンの懐に1円も入らず、最大750億ドル(約12兆円)と言われる調達資金のすべてがスペースXの口座に入り、先述した次世代AIインフラやロケットへの投資に100%使われる。さらにイーロン自身も「上場後1年間は自分の株を売らない」という制限(ロックアップ)に同意している。 これなら「企業の成長を純粋に応援する」という投資の本来の目的と完全に一致する。私が「迷わず申し込んだ」最大の裏付けがこれだ。
未来への搭乗券(スペースX株)のイメージ

個別株ではなくNASDAQやS&P500でよくない?

もちろんその意見も正しい。実際に私自身もNASDAQ100やS&P500へ投資している。むしろ資産形成の中心はインデックス投資だ。 今後はAnthropicやOpenAIといった有力なAI企業も上場してくる可能性がある。それらを個別で追いかけるのは大変なので、NASDAQ100を保有しておけば幅広く恩恵を受けられるだろう。 ちなみにスペースXは、上場後もイーロン氏に議決権が集中する特殊な構造(Class B株を保有し、約85%の議決権を維持)をとるため、S&P500やNASDAQ100といった主要インデックスの採用ルールにすぐには適合しない可能性が指摘されている。 時価総額280兆円〜300兆円という、国家予算レベルの巨大企業であるにもかかわらず、イーロン・マスク氏一人でスペースXの株式(議決権換算)の約8割を握り続ける予定だ。 日本でトップのワンマン経営者といえばソフトバンクグループの孫正義氏が思い浮かぶが、あの孫さんでさえ自社株の保有比率は約2割(約30%前後)である。そう考えると、時価総額300兆円企業の「8割」を個人がコントロールするというのが、どれほど異常で、どれほど圧倒的な独裁体制かがよく分かる。 だからこそ、主要インデックスにはすぐに入らない。だからこそ、個別で持つ意味がある。 だから私は「スペースXかNASDAQか」ではなく、「両方買う」という考え方だ。積立投資はこれまで通り継続する。そのうえで「夢枠」としてスペースXを個別に保有したいと思っている。
未来への搭乗券(スペースX株)のイメージ

スペースXが半額になったらどうする?

結論から言う。気絶してガチホする。 もちろん本音を言えば嬉しくはない。20万円が10万円になれば普通にショックだ。 しかし今回の投資は短期売買ではなく、宇宙産業、そして宇宙AIの未来に賭ける投資だと考えている。もし半年後や1年後に株価が下落していたとしても、私の考えは変わらない。むしろ事業内容(AIと宇宙インフラの融合)に問題がなければ、そのまま保有を続けるつもりだ。 ここで、イーロン・マスク氏率いるもう一つの巨頭、「テスラ(TSLA)」の歴史を振り返ってみてほしい。
テスラが2010年にナスダック市場に上場したとき、その株価はわずか17ドルだった。その後の株式分割を考慮した修正上場価格はなんと「約1.13ドル」である。それが現在では約400ドル前後の値を付けており、実に約350倍(35,000%以上)という異次元の上げ幅を記録している。 もちろんテスラも上場直後から順風満帆だったわけではない。最初の10年間は万年赤字で叩かれ、何度も株価が半額以下になるような凄まじい大暴落を繰り返してきた。もし途中で焦って手放していれば、この「350倍の奇跡」を掴むことはできなかったのだ。 キオクシアでも含み益が何百万円単位で増減した。投資を続けていると、値動きに慣れる部分もある。イーロン・マスクという男のビジネスに賭けるなら、目先の乱高下で動揺しては負けだ。だから今回も焦らず、テスラの歴史を胸に、圧倒的な長期目線で見守っていきたい。

まとめ

スペースXは決して安全な投資先ではない。イーロン・マスク氏への権限集中というトップのリスクもあるし、累積欠損金が413億ドルに達しているように、宇宙・AI産業そのものが莫大な資金を燃やし続けるゲームでもある。 それでも私は申し込みを行った。理由は単純だ。「これからの時代に必要になる」と思ったから。 今からスペースXと同じレベルのロケット事業や宇宙通信網に、他社が新規参入するのはほぼ不可能だ。莫大な資金、長年の技術蓄積、そして実績。どれを取っても圧倒的である。 私はスペースXを「宇宙版の超巨大インフラ企業」として見ている。短期で儲けるためではなく、10年、20年先を見据えた投資として保有したい。投資は自己責任だが、自分が将来性を信じられる企業にお金を投じるのは本当に楽しい。 さて、当選するのか。それとも落選するのか。
結果が出たら、またブログで報告したいと思う。

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